異世界日記 『第四部 見習い日記学舎編』 このページをアンテナに追加 RSSフィード

 ■本家サイト作者ブログはつせの世界メール

2006-03-05

いささか賑やか過ぎる客人達がご帰宅の途に就かれた翌日。

朝食後に館の住人達と新弟子三人の顔合わせも終わって、オレ達弟子一味はゾロゾロとスカアハの後に続く。今日は、弟子が新たに加わったので、全員の課業について姉御からお話があるそうだ。オリエンテーションってやつかね。

座学に使っている部屋、つまりは教室に入ると、一同思い思いの席に着く。

正面の教壇(?)にスカアハ

一番前にスプリガン三姉妹。珍しく三人そろって。

その後ろにホーサ、並んでフィオナ、さらにシグルーン

ホーサフィオナの間のちょっと後ろにベレヌス

オレ(と背中にへばりついたケルベロス)がベレヌスくんの隣に座ろうとすると、

セタンタ、そなたの席はここだ。」

と、教壇の真ん前を指定されてしまった。問題児用の特等席かよ。

しょうがないので、一番前の右端に座って、左の席にワンコを摘んで降ろす。真ん中にオレが座ると、背丈のせいで邪魔になるだろうからな。

全員が着席すると、スカアハは正面の壁に立てかけられた大振りな石版に、木炭で文字を書き始めた。どうやら本日のお品書きらしい。

  1. 課業の科目
    1. 読み書き
    2. エディア語
    3. 算術
    4. 魔術
    5. 地誌
    6. 歴史
  2. 鍛錬の科目
    1. 走り
    2. 乗馬
    3. 水練
    4. 槍・剣
    5. 弓・投石
    6. 徒手

「皆、よく聞くがよい。」

改まった様子の姉御が、弟子一味全員を見回して口を開く。

「妾が弟子に教える内容は、主にここに書いた六つの課業と六つの鍛錬である。」

そう言うと、スカアハは簡単に説明し始める。

「そなたらは既にアローン語を話しておるゆえ、それについては深く教えることはせぬ。しかし、読み書きは何処に出しても恥ずかしくない筆跡と文作を身につけてもらう。また、エディア語についても一通りのことを教え込む。神族に名を連ねる者が二大公用語に不自由するようでは話にならぬゆえな。」

「算術もまた、基礎教養ゆえに一通りのことは仕込む。世には借用書に追われて逃げ回る愚かな渡り神もおるそうだが、我が弟子がそのような体たらくでは困る。」

魔術も基礎から一通り教える。もっとも、これは素質が物を言うゆえ、皆が自在に使えるわけではないが、自ら使えずとも、魔術について知ることは己が身を守る術になろう。」

「地誌と歴史も一通り教える。アローン全域を中心に、ヌビアサマリアペリシティアスキティアトルキアエディアについても触れることになろう。……そして。」

言葉を切って、スカアハは低い声でこう締めくくった。

「妾が弟子となる以上、武名で遅れを取る様な真似は許さぬ。良いな。」

「「「「「はい!」」」」」

振り向くと、オレ(と三姉妹)を除く全員が元気よく応えていた。